PoE（Power over Ethernet）は、LANケーブル1本でデータ通信と電力供給を同時に行う技術です。これにより、Wi-Fiアクセスポイントやネットワークカメラ、IP電話といったPoE受電に対応した機器の設置がぐっと簡単になります。
特に、Wi-Fiアクセスポイントやネットワークカメラを壁や天井に取り付ける際、PoEを使えば別途電源ケーブルを配線する必要がありません。コンセントの位置を気にせず、設置場所の自由度が大幅に向上し、工事の手間も省けるのが大きなメリットです。

PoEにはIEEE 802.3af（PoE）、IEEE 802.3at（PoE+）、IEEE 802.3bt（PoE++）が標準化されていて、それぞれの最大給電電力は以下のとおりです。

本製品は、最新のIEEE 802.3bt（PoE++）タイプ4に対応しており、最大90Wの電力供給が可能です。
このIEEE 802.3bt（PoE++）は、従来のPoE規格であるIEEE 802.3af（PoE）やIEEE 802.3at（PoE+）もサポートしています。そのため、すでにお持ちのPoE受電機器にも、そのまま安心してお使いいただけます。
さらに、PoE受電機器は必要な電力に応じてクラス0から8に分類されていますが、本製品はこれらすべてのクラスに対応しています。特に、クラス8（タイプ4相当）のような高出力が必要な機器にも、安心してご利用いただけます。

IEEE 802.3anに準拠しており、最大転送速度10Gbps（理論値）の高速通信に対応しています。
さらに、最大転送速度5Gbps/2.5Gbps（理論値）のマルチギガビットにも対応し、従来のギガビット（最大転送速度1Gbps、理論値）と比較して、大幅なスピードアップを実現します。
これにより、Wi-Fi 7や4K/8K映像配信など、高い帯域幅を必要とする最新のアプリケーションに最適なネットワーク環境を提供します。

近年、法人向けのWi-Fi 6、Wi-Fi 6E、そして最新のWi-Fi 7に対応したアクセスポイントでは、最大通信速度が4.8Gbpsを超える製品が増加しています。これらの高性能なアクセスポイントは、その性能を最大限に引き出すために、有線LANポートに2.5GBASE-T、5GBASE-T、さらには10GBASE-Tといったマルチギガビットイーサネットを搭載し、同時にPoE++（Power over Ethernet Plus Plus）による高出力給電を必要とします。
本製品は、この10GBASE-Tに対応し、かつPoE++による電力供給が可能なインジェクターとして設計されており、このような高機能・高性能なWi-Fiアクセスポイントの導入に最適なソリューションを提供します。これにより、ケーブル1本でデータ通信と電力供給の両方をまかない、設置の簡素化とネットワークの効率化を実現します。

IEEE 802.3af（PoE）、IEEE 802.3at（PoE+）、そして最新のIEEE 802.3bt（PoE++）の各規格に準拠しています。
これにより、カテゴリ5e以上のストレートタイプLANケーブルを使用することで、最大100mまでの距離でデータ通信と電力供給を同時に行うことが可能です。これにより、電源の確保が難しい場所にも機器を柔軟に配置できます。